関 ヶ 原 。

司馬遼太郎の『関ケ原』。

恐るべし司馬史観
もっと早くに読んどきゃよかった。


★★★★☆
関ヶ原
著者:司馬遼太郎

今年8月に鑑賞した映画「関ヶ原」を補完するため、上中下巻合計1577ページに及ぶ司馬遼太郎の原作を読了。

何処までが史実なのか創作なのか、さっぱり判断がつかないのは、吉田松陰・高杉晋作を主人公にした「世に棲む日日」と同様デス。

タイムスリップしてあたかも現場を見てきたように澱みなく語れるのは司馬遼太郎のなせる技。いっそのこと司馬史観を史実として認めちゃいたいくらいですがどんなもんでしょう。

さて、本作の特徴は、この小説を読むだけで、関ヶ原の戦いすべてがほぼ理解できること。どのような過程を経て東西に分かれて戦うことになったのか、そして、合戦の一部始終から西軍の敗戦処理まで、驚いたことに登場人物一人ずつのの生い立ちや性格、顔の作りまで事細かに描写されています。

そして、最大の見所は関ヶ原の合戦に至るまでの西軍・石田三成と忠臣島左近の智謀と、東軍・徳川家康と謀臣本多正信の策謀の対決。とは言っても、上から目線の正義感を振りかざす三成の横柄さ、義とか志の欠片も見られない家康の狸っぷりは、ある意味反面教師とするのに絶好の教科書とも言えます。但し、家康の気配りのススメだけはちょっと見習いたい(笑)

最後に関ヶ原の戦いにおいてボクの最も気になるところと言えば、西軍優位の態勢をひっくり返した小早川秀秋の寝返りの謎。

以前ボクは毛利の参戦の見込みがなくなったことと、3万の兵を擁する徳川家康本隊が前進を始めたことで、そもそも風見鶏だった秀秋が東軍逆転を予感して寝返ったとコチラで勝手に予想しました。がしかし、もちろん現場を見てるわけではないので、信ぴょう性は限りなくゼロ。

よって来年の目標として、大垣城から関ヶ原へかけての旅を挙行し、実際の合戦場を見て秀秋寝返りの真相を掴む所存デス。以上

 

 

 

 

 

□□□ 東雲乃音 □□□□□□□□

週末にBENIちゃんのライブ予定。

セットリスト予習しなきゃ(汗)