スワードの愚行とパイプを吸うイケメン。

パイプを吸う開高健 開高健記念館 開高健旧邸宅 kaikoken_museum (20)

もちろん僕ではありません(汗)


この若くして
パイプを吸っている
イケメンは一体誰でしょうか?
ヒントは顎がシャープ(笑)

この角度からの写真は
多分ネット初公開レベルかと。

残念ながら正解されても
特に賞品はご用意してません(汗)

正解は一番最後にあります。

さて、ゴッホや伊藤若冲など
死後になって初めてその実績が
認められた偉人の例は
枚挙に暇が無いが、
愚挙とも呼ばれた生前の行いが
後世に快挙として覆る例は少ない。

米・政治家ウィリアム・スワードは
まさにその好例と言える人物だ。

800px-William_Seward,_Secretary_of_State,_bw_photo_portrait_circa_1860-1865 ウィリアム・スワード

「スワードの愚行」
という言葉をご存じだろうか。

1867年、
リンカーン大統領時代の
米国務長官だった
ウィリアム・スワードが
財政状態の苦しかった
ロシア帝国より現在価値にして
約100億円でアラスカを購入した。
今のアラスカ州に当たる。

しかし、
スワードが主導した
アラスカの購入は
当時、巨大な冷蔵庫を買ったとか、
「ホッキョクグマ庭園」とか
マスコミや国民から散々貶され、
「スワードの愚行」と
揶揄されるに至った。

そして、
反奴隷制を掲げるなど
内政面で実績は残したものの
アラスカ購入の件では
大きな汚点を残したまま
1872年、71歳でスワードは
この世から去ったのであった。

ところが、

スワードの死後から
24年後の1896年、
大きな未練を残したはずの
アラスカで金鉱が発見されるなど
豊富な資源が眠っていたことが
判明する。

また、軍事上においても
アラスカはロシアと
直接国境を接していたことから
冷戦時代にも重要な役割を果たし、

スワードのアラスカ購入は
冷蔵庫や愚策どころか、
今や米国の歴史上における
最も輝ける外交政策の一つとして
評価されるまでに至った。

そして、

売買条約を締結した前後の日を
「スワード・デー」として
祝われているそうである。

スワードも伊藤若冲同様、
千載具眼の徒を竢つ心境
だったのだろうか。。。。。

大義ともなれば
何が正しく何が間違いか、
それを決めるには
あまりにも人の一生は短い。

文・東雲乃風

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※冒頭画像のイケメンは
なんと開高健先生でした。

開高健記念館にあった画像なので
本人に間違いないかと思います。