ドローン・オブ・ウォー、地上戦終焉宣言。

Good-Kill Drone Of War ドローンオブウォー イーサン・ホーク

もはや戦争はゲームの世界か。


アメリカンスナイパーで体験した
壮絶な戦いの日々から数年後、

イラクやアフガンでの
地上戦による多大な犠牲者の数、
及び帰還兵のPTSD問題を受け、
アメリカの軍事戦略は大きく
パラダイムシフトしつつあった。

F16で歴戦を潜り抜けてきた
戦闘機乗りたちはもはやイラクや
アフガンの実際の空を飛ぶことはない。

ラスベガス近郊の
アメリカ空軍基地内にある
空調の効いたコンテナの密室、
歴戦のパイロットたちはそこで
ゲーセンでヘッドハントされた
凄腕ゲーマーたちと席を並べて
ひたすらモニターを見つめている。

武装勢力たちの隠れ家、
その情報さえ手に入れれば、
12,000キロも離れた場所を飛ぶ
無人爆撃機ドローンを遠隔操作して、
中東で活動する敵対武装勢力を
ゲームのようにスイッチひとつで
木端微塵にすることができるのだ。

それは遠い未来の話ではなく、
オバマ大統領の指示のもと
既に2010年より始まっていたという。

もはや地上での戦闘は
刀や槍と同じ過去の遺産となり、
米軍兵士に限って言えば、
誰一人として怪我をすることも
戦死者を出すこともない。

さらに近い将来、
ドローンはより小型化され、
ピンポイントでテロ指導者たちを
攻撃する日が来るだろう。

がしかしだ。

それは逆にテロリストたちにも
利用される可能性があるということ。

兵士の安全は確かに守られるが、
ドローンを使ったテロの危険は
より一層高くなることも
覚悟しなければならないだろう。

【映画】ドローン・オブ・ウォー
★★☆☆☆(星2つ)

テーマ性が弱かったため、
星2つの低評価としたが、
ドローンからどのような過程を経て
ミサイルが発射されるのか、

その新しい戦争形態を
垣間見ることが出来る点では、
貴重な作品と思われる。

なお、以下予告編でも
その雰囲気が良く分かると思うので、
ぜひご覧頂きたい。