たかがTシャツ、されどTシャツ!
着用頻度の多いアイテムだけに
Tシャツだからと言って決して
手は抜きたくないところですよね?
さて、左の鶯色のTシャツは
以前にもご紹介したことがある
最強1000円Tシャツの色違いデス。
中国・新疆ウイグル地区生産の
超長綿を使用したこのユニクロTは
ただ今6年目に突入してますが
お陰様で未だ現役続行中。
因みに組成は綿72%+ナイロン28%の混紡綿。
前回ご紹介したnutsのTシャツが
「剛のTシャツ」とすれば
こちらのユニクロTシャツは
超長綿らしいしなやかさを備えた
「柔のTシャツ」といったとこでしょうか。
どちらも100年目指せる
希少なTシャツだと思いますが
この新疆ウイグル地区の
超長綿を使用したTシャツは
残念ながらもうユニクロでは
販売されてませんし
このナイロン混の超長綿を
使用した他のアイテムすらありません。
そして、右の紺色のTシャツが
現在ユニクロの十八番でもある
「プレミアムコットン」こと
米国スーピマ綿100%を使用した
ベストセラーにもなっている
ド定番Tシャツです。
5年ほど前、同じ超長綿である
新疆綿の代わりに使用され始め
その頃から米国スーピマ綿を
使用したユニクロ製品に
「プレミアムコットン」の
冠を使い始めたと記憶しています。
しかし、価格は同じ1000円、
使用はわずか3年にも関わらず
スーピマ綿のTシャツは
かなりくたびれて元気ありません^^;
「3年持てば十分やろ!」
というご意見は置いといて
着用頻度も少なく洗濯回数も
1/3以下なはずなのに・・・
その原因を考察する意味で
こちらの画像をご覧下さい。
こちらは普通綿、スーピマ綿、
新疆綿の原綿繊維長の違いです。
普通綿は繊維長が短いですよね?
逆に新疆綿はかなり長いデス。
実は原綿繊維長が
短ければ短いほど紡績の段階で
繊維と繊維の繋ぎ目が増えてしまい
つまり毛羽になる部分が
増えることによって
そこから毛羽落ちして
糸が痩せてくるんデス。
また、繋ぎ目が多いため
硬い仕上がりになってしまいます。
原綿繊維の長いスーピマ綿や
新疆綿はその逆となり、
毛羽が少なくすむので
糸が普通綿と比べて痩せにくいのデス。
つまり新疆の超長綿は耐久性と
柔軟性があるということになるんです。
以上のことから原綿繊維の長さが
3.8㎝~4.0㎝の新疆綿は
理論上3~3.5cmのスーピマ綿よりも
耐久性や柔軟性に優れていることが
ご理解頂けるかと思います。
さらにそこへナイロン28%の
混紡綿であることが影響してか
新疆綿とスーピマ綿は
原綿繊維長以上の耐久差を
生み出してるのではないかと
ボクは勝手に考えています。
そんなわけで、
6年ヘビロテしても
全然へこたれないような
堂々とした実績のある
新疆綿+ナイロン28%の素材を
このまま利用しなのは
あまりにももったいなさ過ぎる!
是非ともどこかの
蘊蓄好きなアパレルで
Tシャツだけとは言わず
JKT、パンツ、ドレスシャツとして
復活してくれないかな?と
密かに願っている次第デス。
ご興味あるアパレル様は
ぜひともお問合わせ下さいませ!
6年経過した現物Tを
ぜひ生でご覧いただきたいと思います^^
PS.
ナイロン混による繊維の耐久性の向上は
相当なモノであるとのご指摘を頂きました^^
耐摩擦性はなんと綿の
約10倍の強度なんだとか。
ナイロン恐るべしですね。
見直しました^^
但し、ナイロンは黄変の
王様でもありますので
変色だけは覚悟しなくてはなりません。