鎌倉シャツの “300 CLUB” ってなに?

凄いシャツがあるんデス。


簡潔に説明しますと、”300 CLUB”とはメーカーズシャツ鎌倉(通称、鎌倉シャツ)のシャツブランドのひとつデス。さらに生地にするのが大変困難と言われた超極細の300番手の超長綿糸で織られた生地を使用していることから”300”という数字がついたというわけなんデス。

では、いったい300番手がどのくらい細い糸なのかと申しますと・・・

その前に「番手」とは何ぞやって話なんですが、重さ1ポンド(約454g)で長さが840ヤード(約768m)の糸を1番手(1g換算で約1.7m)と定義されてまして、数字が増えるほど細くなって高級な糸になるわけなんデス。

つまり、300番手とは1ポンドで768x300=約23万メートルの長さをもつシルク並みの超極細の綿糸ってことなんですね。その極細の300番手の糸を4本使って1本の糸に束ねて生地を織り上げると、とってもしなやかでシルクに近い上質な生地ができるってわけデス。

因みに一般的な高級シャツは80番の糸を2本使って束ねる双糸80/2で織られた生地が普通ですから、300/4の生地が如何に画期的なものかがわかると思います。まさに神レベルなんデス。

そんな300番手の糸の生産を可能にしたのが、中国の新疆ウイグル地区で採れる「新彊綿(ウイグル綿)」。

原綿繊維の長さがなんと3.8㎝~4.0㎝!

一般的な超長綿をはるかに凌ぐ長さなんですね。

更にその新彊綿の300番手開発に成功したのがヤンガー日中紡織印染。ヤンガーグループ、伊藤忠、日清紡、および、ケルウッドアジアによる合弁の紡績会社なんですって。GOOD JOB!

因みに6年ほど前はユニクロもこの新彊綿を使ってTシャツを作ってたんですが、安定的に手当がつかないのか、現在は画像真ん中のスーピマ綿がおもに使用されています。ユニクロの新彊綿のTシャツは3枚持ってるんですが、素材感が本当に素晴らしく、今でも現役バリバリですよ^^

そんなわけで鎌倉シャツの300CLUBのコットンシャツは、あくまでもテキスタイルレベルではありますが、史上最強のシャツと言っても過言ではないのデス。

但し、残念ながら300CLUBのシャツは袖と襟を交換できるクレリックリフォームの対象外なんだそうで注意必要デス。