万年筆とロビンソン・クルーソー。

robinson_crusoe-1 ロビンソン・クルーソー   ダニエル デフォー Daniel Defoe

地球儀買っといて良かったデス。


300年も前に上梓された
誰もが知るベストセラー小説である
『ロビンソン・クルーソー漂流記』、
齢51で今更ながら読了致しました。

読まずに一生を終える予定でしたが、
モンブランの2014年作家シリーズ
ダニエル・デフォーモデル
万年筆を手にした手前、さすがに
未読というわけにはまいりません。

長編大作ではありましたが、
果敢に自分のケツに鞭をうって、
28年2ヶ月と19日にも及ぶ
主人公ロビンソン・クルーソーの
過酷で孤独な無人島生活を
仮想体感できた次第であります。

ロビンソン・クルーソー   ダニエル デフォー Daniel Defoe robinson_crusoe_1719_1st_edition

本書は今から300年前の1719年、
日本では数々の幕政改革を手掛けた
田沼意次が生まれた江戸時代中期、

初版が英国で発売されるやいなや
空前のヒット作となったわけですが、
その初版の表紙が上の画像デス。

なんと最初はこんなに
長いタイトルだったんデス。

The Life and Strange Surprizing Adventures of Robinson Crusoe, of York, Mariner:Who lived Eight and Twenty Years, all alone in an un‐inhabited Island on the Coast of America, near the Mouth of the Great River of Oroonoque;Having been cast on Shore by Shipwreck, wherein all the Men perished but himself. With An Account how he was at last as strangely deliver’d by Pyrates

自分以外の全員が犠牲になった難破で岸辺に投げ出され、アメリカの浜辺、オルーノクという大河の河口近くの無人島で28年もたった一人で暮らし、最後には奇跡的に海賊船に助けられたヨーク出身の船乗りロビンソン・クルーソーの生涯と不思議で驚きに満ちた冒険についての記述

このタイトルを読むだけで
おおよそのストーリーが
ご理解いただけることかと(笑)

で、本書の初版は1719年に
発行されたということですから
イギリスでは産業革命が起きる
ちょっと前ってことになります。

想定された無人島の場所は、
南米のオリノコ川河口近く、
現在のベネズエラ辺りデス。

28年以上の無人島生活の中、
近島育ちの南米人フライデーを
しもべに従えるまで
確か24年ほどは孤独な独り暮らし。

その孤独を何とか救ってくれたのが、
一冊の聖書の教えってことになり、
若干キリスト教布教系の匂いが
しないわけではありませんが、
読み終える頃には聖書を凌駕する
壮大な冒険活劇であることが
ご理解いただけるかと思います。

出来れば高校生以前に
読んでおくべき書でありました(汗)

で、加えて本書に続いて
読了したのがコチラの関連図書。

robinson_crusoe-2  ロビンソン・クルーソーを探して 高橋大輔   ダニエル デフォー Daniel Defoe

ロビンソン・クルーソーを探して 
著書:高橋大輔

実はロビンソン・クルーソーには
実在のモデルが存在していまして、
それがスコットランド出身の
アレキサンダー・セルカークという
英国人船乗りだそうでして、

南米チリの600kmほどの沖合に
浮かぶ無人島で約4年と4カ月間
孤独な生活を過ごしたそうなんデス。

がしかし、

そのセルカークの半生は
母国・英国でさえ謎とされており、
今もって解明されていませんでした。

そこで、広告代理店マン兼
冒険家であった著者・高橋大輔氏が
単身そのセルカークの辿った軌跡を
著者自らの足で解明していくという
壮大なドキュメンタリーなんデス。

セルカークが生まれ育った街
スコットランドのラルゴにある
ザ・クルーソー・ホテルにて
その子孫に会って糸口を掴み、

セルカークが過ごした南米の孤島
今はロビンソン・クルーソー島と
名前を変えたマス・ア・ティエラ島へ
1カ月もの調査で単身乗り込み、
セルカークの足取りを徹底的に
調べ上げていきます。

そして、再びイギリスへ。

果たしてどんなドラマが
高橋大輔氏を待ち受けているのか、
ロビンソン・クルーソー漂流記を
読み終えているのであれば
ぜひとも本書をお見逃しなく!

きっと新しいクルーソーの世界が
目の前に開けることでしょう。