『 広重ブルー – 世界を魅了した青 』 in 太田記念美術館。

東海道五十三次之内 品川 日之出 安藤広重 歌川広重

「東海道五十三次之内 品川 日之出」 歌川広重(安藤広重)

安藤ブルーに癒されてきました。

そんなわけで、白洲次郎さんのお話はちょっとお休みしまして、先日「東海道五十三次」「六十余州名所図会」などの作品シリーズで有名な江戸末期に活躍した浮世絵師 歌川広重(本名:安藤広重)の展示会『 広重ブルー – 世界を魅了した青 』を観賞しに太田記念美術館まで行って参りましたので、本日はそのレポートでございます。

浮世絵 太田記念美術館 広重ブルー展 Hiroshige Blue -Blue Attracted the World ukiyoe Ota Memorial Museum of Art (2)

で、こちらが展示会場になった表参道にある太田記念美術館。ラフォーレミュージアム原宿裏にひっそりとある浮世絵を専門とした小さな美術館デス。しかしながら、その浮世絵のコレクション数は実に14.000点以上と日本屈指の数を誇るんです。故に常設展での展示はなく、約1カ月から3カ月の期間で開催される様々なテーマによる企画展によってそのコレクションの一部をご覧頂くことが出来るようになっています。

浮世絵 太田記念美術館 広重ブルー展 Hiroshige Blue -Blue Attracted the World ukiyoe Ota Memorial Museum of Art (3)

この太田記念美術館の生い立ちは、日本の宝とも言える浮世絵が江戸時代末期より明治時代にかけて欧米に大量に流出してしまっていたことに嘆いた実業家 太田清藏(1893~1977:元東邦生命保険会長)が、昭和の初めより半世紀以上に渡って約12000点の浮世絵の収集に努め、氏は生前、このコレクションを一般公開し、情操教育の発展に寄与することを強く願っていたそうです。そして、遣族たちはその太田清藏氏の遣志を受け、美術振興の一助とすることを決意し、氏が亡くなった3年後の1980年にこの太田記念美術館を開館したそうデス。

因みにこの「広重ブルー」観賞の後に夕飯を食べに行った料理屋さんで、ばったり中学時代の同級生であった太田君に会ったのは何の因果関係だったのでしょうか???笑

東海道五十三次之内 沼津  黄昏 安藤広重 歌川広重

「東海道五十三次之内 沼津 黄昏」 安藤広重(歌川広重)

で、当日開催されていた企画展「広重ブルー」の簡単なご紹介デス。

古くはゴッホやクロード・モネをはじめとするフランスの印象派の画家たちやアール・ヌーヴォーの芸術家たちにも多大なる影響を与えた歌川広重ですが、その作品の特徴の中でも特に「ヒロシゲブルー」と呼ばれた青色、特に藍色の美しさに高い評価を受けております。確かに冒頭の東海道五十三次之内の「品川 日之出」、上の「沼津 黄昏」でも色鮮やかなベロ藍(プルシャンブルー)が使用されていますよね。

ワタクシも子供の頃は永谷園のお茶漬けにオマケとして付いてた東海道五十三次のカードをかなりコレクションした記憶がございます。あの大量に集めたカードたち、仮面ライダー、プロ野球カードと合わせて一体何処に行ってしまったのかなあ。。。

安藤広重 歌川広重 六十余州名所図会 阿波鳴門の風波

右:「六十余州名所図会 阿波鳴門の風波」

さて、歌川広重の「東海道五十三次」は日本橋から京都・三条大橋に至るまでの東海道にある53の宿場を描いた絵(版画)として大変有名なものですが、その他にも上の「六十余州名所図会」も広重の代表するシリーズのひとつデス。晩年の1854年(安政元年)から1856年(安政3年)にかけて制作されたシリーズでして、五畿七道の68ヶ国及び江戸からそれぞれ1枚ずつの名所絵69枚に、目録1枚を加えた合計70枚からなる名所図会デス。全図とも画面が縦長に構図されているのが特徴デス。

特に上の「阿波鳴門の風波」 は今も淡路島と徳島の間にある鳴門海峡で見られる鳴門の渦潮を大迫力な絵で表現していますよね。

安藤広重 歌川広重 名所江戸百景 日本橋雪晴

左:「名所江戸百景 日本橋雪晴」

そして、「名所江戸百景」(略して「江戸百」)も広重の代表するシリーズのひとつデス。安政3年(1856年)2月から同5年(1858年)10月にかけて制作された広重晩年の作品であり、その死の直前まで制作が続けられ、完成は叶わず二代目広重の補筆が加わって、「一立斎広重 一世一代 江戸百景」として刊行されました。わずか2年半の間に118景が描かれ、特にその中でも「日本橋雪晴」は濃厚なべロ藍が使われていて広重の人気の作品のひとつと言えます。

因みにこの「日本橋雪晴」は高いところから俯瞰的に見下ろして描かれているように見えますが、もちろん広重自身が高いところに登って描かれたものではなく、広重の想像力によって描かれた作品だそうデス。

以上、こんな感じで広重ブルーに因んだ貴重な作品(葛飾北斎や歌川国芳、歌川国定などの作品も含む)が合計133点(出品リストはこちら)も展示されていますので、ぜひこのゴールデンウィークを活用してご覧になってみては如何でしょうか?万が一江戸時代にタイムスリップしてしまった時、この版画絵を事前に見ておけばきっと何かの役に立つと思いますよ(笑)

	 富嶽三十六景 神奈川沖浪裏(葛飾北斎) The_Great_Wave_off_Kanagawa

おっと、忘れちゃいけないことがひとつだけ。この版画絵は広重ブルーに最も多大な影響を与えたと言われる葛飾北斎が1831年(天保2年)頃に描いたとされるこの富嶽三十六景の「神奈川沖浪裏(神奈川沖波裏)」デス。ゴッホが絶賛し、作曲家ドビュッシーが交響詩『海』を着想して作曲、ドレスデンの彫刻「Die Woge」にも波の形がそのまま使用されるなど、欧州の芸術家達に影響を与えた北斎の作品の中でも最も有名な版画絵であり、皆さんもよくご存じだとは思いますが、本作品の展示は今回なかったものの、この版画絵の製作方法に関しては詳しく本展示会で説明されていたりしますので、そちらもぜひお見逃しなく。

太田記念美術館

住所:〒150-0001 東京都渋谷区神宮前1-10-10 
電話番号: 03-3403-0880  
問合先:03-5777-8600(ハローダイヤル)
開館時間:10:30~17:30(入館は17時まで)
休館日:※ご来館前に展示スケジュールでご確認下さい。
入館料:展示内容によって変わります。
展示スケジュールの下に記載。ご確認下さい。
因みに「広重ブルー」の入館料は700円デス。

太田記念美術館地図マップ