神童・小室直樹は極貧の中から生まれた。

評伝 小室直樹

碩学の神・小室直樹(1932 – 2010)はどのようにして生まれたのか?


小室直樹? 誰それ?

ほとんどの方は小室直樹先生のことを存じ上げないかと思うので、簡単にご説明させていただくと、池上彰さんと林修先生とホリエモンを足して5を掛けたくらいの超天才社会学者デス。

政治、経済、法律、宗教、物理、科学、数学はもとより森羅万象を網羅して出版された著書の多くは凡人のボクでもとても分かりやすく、TV番組での池上彰さんの解説などは小室先生著書の受け売りではないかと疑ってしまうほど。仮にボクが文部大臣であったなら、中学生の必読図書、否、いっそのこと中学生の教科書にしているかもしれません。そう言えば、1991年のソ連崩壊もその10年前には予言していたことで知られてもいます。

で、どういう生まれならこんな神童に育つのかとても不思議だったんですが、「評伝 小室直樹」最初の100頁を読んで膝を打ちました。

1.小学生時代のおそるべき読書量

手元にあった小説はおろか国語辞典や曽祖父が遺した大量の漢籍を熟読どころか暗記してしまうほど読み漁った。

2.高校時代は鉛筆1本しか買えなかった。

父親を早くに亡くし、頼りの母親が病気で倒れ収入源を断たれたため、テスト用の鉛筆1本は買えたものの、他はノート一冊すら買えないほどの極貧生活に陥った。それ故に授業内容はすべて暗記するしかなかった。

3.家の電気は止められていた。

小さな従弟をおんぶしながら外の街灯の下で勉学に励んだ。

4.高校を退学しかかった。

マルクスの「資本論」をドイツ語の原語で読みたく、授業料用の奨学金を本代に使い込んだため、授業料未納で高校を退学しかかった。元担任の小林先生が小室の他に持っていた書物を買い取って授業料を捻出してやってなんとか退学は免れた。

5.京都大学受験、京都から会津まで歩いて帰った!?

京都大学へ受験しにいったものの宿泊代、帰りの汽車賃を行きの電車の中でスラれ、宿泊は京都の駅のベンチで3泊、帰りは京都から徒歩で10日間以上かけて会津に帰った。

6.大学時代は教科書が買えなかった。

教科書が買えなかった為、同級生から教科書を借り、すべて自分で筆記した。

以上、もちろん生まれながらにして天才であったことは言うまでもありませんが、極貧生活がさらにその天才に輪をかけたということだったんですネ。

さ、続きが楽しみデス。

 

□□□ 東雲乃本 □□□□□□□□□□

日本人のための憲法原論 小室直樹

★★★★★
日本人のための憲法原論
著者:小室直樹

絶対に読んでおいて損はない書、否、絶対に読んでおくべき書デス。