女・藤田嗣治と5人の妻たち。

芸術新潮 2018年 08 月号 藤田嗣治と5人の妻たち

芸術新潮 2018年08月号


軽井沢安東美術館にて
藤田嗣治作品を目にしたときは
そうでもなかったのだが

秋田県立美術館にて
《秋田の行事》をはじめ
藤田嗣治の大型作品を
目の当たりにしてからは
すっかり彼に魅了されてしまった。

中でも30歳の若さで
東京で急死したフランス人妻
マドレーヌ・ルクーがモデルとなった
乳白色の肌を代表するこの大型裸体作品
《眠れる女》にはひとめで感動させられた。

藤田が列車で秋田入りする際に
大事に抱きかかえてきた作品でもあるそうだ。

それから藤田について
詳しく調べてみると
彼には5人もの妻がいたという。

それが本誌を手にした理由だ。

5人の妻を紹介しよう。

23-30歳 鴇田とみ(1886-1932)

30-36歳 フェルナンド・バレエ(1893-1960)

36-44歳 リュシー・バドゥ、通称ユキ(1903-1966)

44-50歳 マドレーヌ・ルクー(1906-1936)

50-81歳 堀内君代(1910-2009)

※年齢は藤田嗣治のもの

詳しくは本誌に譲るとして
とても魅力的な女性ばかりで
藤田嗣治の画家としての成功は
彼女たちなくしてありえなかったと想像される。

 

□□□ 東雲乃呟 □□□□□□□

尊敬する資生堂名誉会長の
福原義春さん(92)がお亡くなりになった。

私の唯一の財産はエスプリです。

福原さんが遺された
この言葉は決して忘れない。合掌