焔・序の舞。

序の舞・宮尾登美子

序の舞》宮尾登美子


鏑木清隆、伊東深水と並ぶ
誰もが知る美人画の巨匠
上村松園をモデルにした小説だ。

この小説を読むきっかけとなったのが
東京国立博物館に展示されていたこの1枚の作品だ。

焔・上村松園

焔(ほのお)

源氏物語に登場する
生霊・六条御息所を描いた
高さ190.9cm、幅91.8の巨大な作品。

複製画ではあるものの
嫉妬と狂気が静謐に描かれ
一瞬、背筋が凍る思いがする。

しかし、着物の文様や
髪の一本一本に宿る
繊細な筆致に目を凝らすと美しさと儚さ
そして艶めかしさがいっそう際立つ作品である。

長谷川等伯の《松林図屏風》を鑑賞して以来の衝撃
等伯の作品に心揺さぶられたときと同じように
上村松園の生涯にも踏み込んでみたくなるのは、ごく自然なことだった。

本作では、主人公の名が上村松園ではなく
「島村松翠」と仮名に置き換えられているように
実在の人物に忠実というよりも、かなり創作の手が加えられている。

ゆえに松園の実像に迫る伝記とは言いがたいが
明治・大正・昭和を生きた女流画家の苦悩と
葛藤を知るには十分に読み応えのある一作であった。

 

□□□ 東雲乃呟 □□□□□□□

正解は回答なし。

この問題じゃBの点ずらし放題だもんね。