HELMUT LANG（ヘルムート・ラング）

創業者　：　ヘルムート・ラング (Helmut Lang 、1956年 –)
創業年　：　1976年
創業地　：　ドイツ　ウィーン
Ｈ   Ｐ 　 ： 　 http://www.helmutlang.com/

ヘルムート・ラング氏(Helmut Lang)は1956年、オーストリアのウィーン生まれ。幼少時に両親が離婚し、親権を持った母親が早く亡くなったため、いったん祖父母に引き取られるが、10歳でウィーンの父親の元に戻る。独学で服作りを学び、自分の服(Tシャツ等)をデザインして着ていたのが好評となり、友人の服を作り始めたのがきっかけで、1976年、ウィーンで自身のブランドHELMUT LANG（ヘルムート・ラング）を設立する。

1986年、パリのポンピドーセンターで開催された「ウィーン展」でパリコレクション(レディース)にデビュー。さらに1987年、メンズウェアでもパリ プレタポルテ・コレクションにデビュー。

1990年初頭ヘルムート・ラングは「ミニマリズムの旗手」と呼ばれ、白と黒、白とグレー、ベージュとグレーといったベーシックなカラーのコーディネート、装飾的なものや技巧的なものを排除し、シンプル・高級感・高機能なディテールにこだわり、最小限のミニマルな手法のシャープなスタイルを提案。多くのデザイナーに先駆けて「ミニマリズム」の完成形を作ったとされている。

1997年にビジネスの拠点をパリからニューヨークに移すと1998年からニューヨークコレクションに参加する。また「ヘルムート・ラング・ジーンズ」も発表。1998-1999 A/Wから「ヘルムート・ラング・シャツ」をスタート。1999年、「ヘルムート・ラング・カシミア」を発表。 1999年3月、プラダにヘルムート・ラング株51％を買収され、プラダ傘下に入る。

2000年、CFDAアワードで「メンズウェア・デザイナー・オブ・ジ・イヤー」を受賞。2002 S/Sより発表の場をパリコレクションに戻す。 2004年12月、ヘルムート・ラング株の残りの49％もプラダに取得され、プラダの完全子会社となる。

2005年1月、ヘルムート・ラングがクリエイティブディレクターを辞任。2005-2006 A/Wから 「ラングが指揮していたクリエイティブ・チーム(デザイン・チーム)」がブランドを引き継ぐ。その後、2006年3月プラダグループはヘルムート・ラングをファーストリテーリングの子会社であるリンク・セオリー・ホールディングスに売却。

2007SSシーズンよりリンク・セオリー・ホールディングス傘下で新生ヘルムート・ラングがスタート。「Habitual」ブランドの創設者であるマイケル・コロボス、ニコール・コロボス夫妻がデザインを担当。

2010FWよりメンズラインを滝沢直己氏起用。滝沢氏は「HELMUT LANGのもっているDNAはミニマリズム。創始者Helmut Lang氏は、男性のスタイルを作った次世代のデザイナーであり、それぞれのパーソナリティを含めたスタイリングで完結するという、男性の服の根源を作った人だ。コレクションでは、シンプルでフィットがいいのは大前提で、ミニマリズムをデザイン力で成り立たせるというHELMUT LANG的な解釈を現代的に落とし込んでデザインした。自立した大人の男達に向け、機能的なスポーツ素材の３ピースや、ブランド初のスーツやタキシードなども打ち出した。ブランドのDNAを発展させ、現代のあらゆるオケージョンに対応する、新しいHELMUT LANGのスタイルを作っていきたい。」と語っている。