歴史の闇に光当てる書。
歴史は勝者によって作られ
司馬史観によって美しく装飾される。
などとボクは密かに
思ってはいるものの・・・
本書は明治政府によって
塗り替えられたかもしれない
歴史の闇を掘り起こし
薩長の要人たちが
倒幕のために
どれだけ極悪非道な
テロ行為をやらかしたかを
公に晒したような
手厳しい内容になっています。
例えば本書での
坂本龍馬評なんかは
イギリスの武器商人
トーマス・グラバーに雇われ
薩長に戦をけしかけながら
武器・弾薬を売りまくって
荒稼ぎした死の商人に
過ぎないと一刀両断デス。
どっちの立場に立つかで
史実なんて如何様にも
解釈できるかもしれませんが
それにしても酷やなあ(苦笑)
明治維新という過ち
著者:原田伊織
★★☆☆☆
□□□ 東雲乃囁 □□□□□□□□□□
昔テレビで武田鉄矢さんが
こんなことを語ってました。
『竜馬がゆく』を読んで
坂本龍馬に惚れ込んだことを
司馬遼太郎先生に話した時
先生に激しく叱責されたと。
あの竜馬は私の創作だ。
小説を読んで真に受けるな。
一から歴史を勉強しろ!
そう。司馬先生の書は
あくまで小説なんデス。
ただそれでも
司馬先生の創作は
史実にしたいほどの
美しさがあると思います。