珈琲 & 村上春樹 。

雨天炎天 村上春樹 ソフトバンク お父さんマグカップ

村上春樹の『雨天炎天』。


「ノルウェイの森」で
大当たりを出した春樹さん

その数年後の1990年ごろ
何を血迷ったか
ギリシャとトルコ

しかも、
とんでもない辺鄙で
身の危険に晒されるような
場所だけを敢えて選んで
自らの意思で旅されてたんデス。

その紀行文が冒頭のソレ。

ちょっとココ行ってみたい!
と、思わせないどころか
絶対にこんなとこ行きたくない!
と、しんそこ思わせてくれる
まさに逆効果な紀行文(笑)

そういう類いの本を
最強のドリッパーで淹れた
美味しいコーヒー飲みながら
身に危険の及ばない場所で
のほほんと読書するのって
ある意味物凄く贅沢なこと。

でも、

トルコを含めた
中東について言えば
紀元前の時代から
宗教・民族に起因する紛争が
間断なく続いてるわけで

もはや「話せば分かる」
というような状況にはなく
未来永劫、紛争が続いていく
絶望感・喪失感のようなものが
30年前の春樹さんの文章から
ひしひしと伝わってくる。

それくらい根が深い。
というか、歳月を重ねるほどに
彼らの憎しみの連鎖はさらに
深くなっていくようデス(涙)

良書後の珈琲は口に苦し。

by 東雲乃風

★★★☆☆
雨天炎天
著者:村上春樹

 

 

 

 

□□□ 東雲乃囁 □□□□□□□□□□

排他的な思考さえも
もはや「個性」として
認めるべきなのか。。。悩