序・幸福を見つめるコピー。

憂きことのなほこの上に積もれかし限りある身の力ためさん

まずは序文から。


今は亡きコピーライター
岩崎俊一氏の著書

幸福を見つめるコピー

序文に勇気を貰える言葉が紹介されていた。

憂きことの
なほこの上に積もれかし
限りある身の 力ためさん

《意訳》

辛いことなど
いくらでも降りかかって来ればよい
命ある限り自分の力を試してやろうじゃないか。

江戸時代17世紀中頃
浪人の子に生まれながら
中江藤樹の下で陽明学を学び
岡山藩3000石の上士に出世した
熊沢蕃山の歌ではないかとのこと。

幕府が官学としていた
朱子学に対立する
陽明学者であった蕃山は
保科正之・林羅山らから批判を受け
39歳の若さで岡山藩を離れ
隠棲を余儀なくされた上
その後も幕府からの圧力に耐え
73歳で天寿を全うされたそうな。

幕末に蕃山の思想は
再び脚光を浴びるところとなり
藤田東湖、山田方谷
吉田松陰などが蕃山に傾倒し
倒幕の原動力の礎にたったそうな。

また、勝海舟は蕃山について
「儒服を着た英雄」と評したとか。

憂きことの
なほこの上に積もれかし
限りある身の 力ためさん

覚えておいて損はないだろう。

 

□□□ 東雲乃呟 □□□□□□□

藤岡弘の三姉妹❤❤❤