歌舞伎座一幕見席で人生初の歌舞伎でござる。

歌舞伎座 暖簾 (2)

大和屋!播磨屋!成田屋!

そんなわけで、鮨 石島にて最強握りランチを食した後は、歌舞伎座の三等席に陣取って「成田屋!」「大和屋!」「播磨屋!」などと大きな掛け声を掛けながら、歌舞伎を鑑賞するのが、粋で通な銀座の遊び方なわけでございます。。。

歌舞伎座タワー - 松竹 一幕見席切符売場 (5)

と、言うのは真っ赤な嘘でございまして、先週火曜日、人生初の歌舞伎座入館、しかも歌舞伎観賞すら生まれて初めて経験させて頂きました(滝汗)でね。もうこの歌舞伎座の案内係の男性たちがめちゃくちゃ親切なんですよ。もうとにかく分からないことがあったらこの係の人たちに聞くべしデス。

お陰で運よくチケットをGETできたのは13:22-14:02(40分間)の壽靱猿(ことぶきうつぼざる)。昨年9月に膵臓ガンの手術を受け、療養生活を続けていた人気歌舞伎俳優、坂東三津五郎(58)さんの復活公演でございました。40分の演目の一幕見席(びとまくみせき)なのでチケット代はたったの800円。但し、残念ながら立ち見デス。あと30分ほど早く到着していれば座れたかもなんですけどね(涙)ま、立ち見でも40分ならなんとかなるかなと。

歌舞伎座タワー - 松竹 一幕見席行列 (3)

開演20分前に一幕見席切符売場横辺りにある一幕見席専用入口前に集合。チケットの番号順に並びます。一幕見席の席数は96席であとは立ち見で60人、合計156人が一幕見席のチケットで観賞できるわけなんです。

歌舞伎座タワー - 松竹 一幕見席用エレベーター

順番に10人乗りくらいの小さなエレベーターで一幕見席のある4階へ一気に上がります。

歌舞伎座タワー - 松竹  (2)

そして、いよいよ劇場内へ。思ったより小さくてこじんまりとしています。あくまでも4階席からの印象なので、1階席からだとまた違った景色になるとは思うのですが。もちろん観劇中は写真撮影禁止ですので、とりあえずここまでです。

狂言と違って歌舞伎は言葉を発するんですが、それでもあらすじを事前にしっかり読んでないと何をやってるんだかさっぱり分かりません。因みに壽靱猿のあらすじ(ストーリー)は以下の通りでございました。

壽靱猿(ことぶきうつぼざる)
鳴滝八幡宮の場

鳴滝八幡宮にやってきた女大名三芳野と奴橘平は、靱(矢を入れる細長い箱)にするための猿の皮を探しています。そこへ駆け込んできたのは、1匹の小猿と猿曳寿太夫。猿曳は小猿を売ることを断りますが、三芳野が弓で狙うので、仕方なく自ら打ち殺すことを承諾します。語りかける猿曳に対し、健気にも習い覚えた芸を見せる小猿。その様子に感じいった三芳野が小猿を助けることにすると、皆でめでたく舞納めるのでした。

猿曳寿太夫:坂東三津五郎(十代目)
奴橘平:坂東巳之助(2代目、三津五郎の長男)
女大名三芳野:中村又五郎 (3代目)

花道から猿曳寿太夫役の三津五郎さんが現れると、場内は拍手と「大和屋!」の掛け声で盛り上がります。皆さん病気療養からの復帰を待っていたってことですね。もちろん病気療養から復帰したばかりとは思えないような演技で観客を魅了されていましたよ。

但し、40分とは言え立ち見はかなりしんどかったデス(涙)お年寄りにはちょっと厳しいですね。あとオペラグラスもしくは双眼鏡は持参することをお勧めします。

歌舞伎座タワー - 松竹 屋上庭園(6)

そして、観劇後は一旦地下階まで降りて、歌舞伎座タワービル5階行きのエレベーターに乗ると屋上庭園へ行くことができます。

歌舞伎座タワー - 松竹 屋上庭園(9)

歌舞伎座タワー - 松竹 屋上庭園(10)

歌舞伎座タワー - 松竹 屋上庭園 (8)

ここは人生2度目なのでこれと言った感想はありませんが、銀座の癒しな空間としてお薦めデスよ。

他に同階には大人600円で入場出来る歌舞伎座ギャラリーなる展示スペースがあるんですが、ここには入場したことありませんので割愛させて頂きます。で、4階におりますと過去に活躍されていた歌舞伎俳優の写真がずらっと一覧で飾られていたり、昔の歌舞伎座の模型が並んでいるのを見学することが出来ます。

因みに2013年2月に完成し4月に開館した現在の第5期にあたる歌舞伎座の建物は第4期のデザインを継承しつつ、地下4階地上29階建ての歌舞伎座タワービルの1階から4階までで構成されてまして、設計は隈研吾氏、施工は清水建設で、1階から3階までの座席数は1,808席、4階の一幕見席は座席数96、立見数60で計156、合計1964席に生まれ変わってるんですが、第1期の歌舞伎座の建物は1889年(明治22年)11月21日に竣工したそうですので、125年目を迎えてるわけなんですね。

さ、お昼に銀座に来られた際はこんな感じで過ごされては如何でしょうか?ちょっと粋でちょっと通かもしれません。あと、ユニクロ銀座ビル最上階からの銀座松坂屋跡地再開発見学もお忘れずに(笑)