海賊とよばれた男が惚れた仙厓の画。

海賊とよばれた男 下巻 kaizokutoyobaretaotoko

「海賊とよばれた男」上下巻読了!


さて、細かいレビューは
割愛させて頂くとしまして、
主人公「国岡鉄造」のモデルとなった
出光興産創業者の出光佐三氏、

どことなくですが、
ソフトバンクの孫正義社長が
目標にしている人物ではないかと
何気に感じた次第デス。

日章丸や石油タンク建造といった
巨額投資へのリスクの張り方、
石油の適正価格販売への挑戦、

石油とネットとの違いはあれど
米Yahooへの巨額出資、
ボーダフォンへの巨額投資、
ADSLや携帯電話通信料値下げなど
とても似通ってるような気がしまして。

ましてや同じ九州男児ですしね。

sengai (2) 仙厓義梵 涅槃図

『 涅槃図 』

で、話はぴょんと飛びまして、
その出光佐三氏がこよなく愛したという
仙厓義梵の絵に物凄く興味が湧きまして

先日、丸の内の出光美術館
お邪魔してきたわけなんですが、
残念ながら仙厓さんの絵の展示はなく、

代わりに仙厓さんの代表的な絵の
ポストカードを買ってきた次第デス。

仙厓義梵 指月布袋画賛

『 指月布袋画賛 』

出光佐三氏が19歳の時に
福岡の古美術品即売会場で偶然目にし
父親に頼んで購入したそうですが、

初めて買った絵ということもあり、
大変な気に入りようで、
出光美術館の来賓室にはこの絵の軸が
よく掛けられていたそうです。

仙厓義梵 座禅蛙画賛

『 座禅蛙画賛 』

坐禅という修行の形式に拘るなら
人ではなく、蛙が最も仏に近いよね?
形式ばかりに拘ってるようでは
求道の精神を見失いますぞ、
という皮肉が込められた画だそうデス。

仙厓義梵 老人六歌仙画賛

『 老人六歌仙画賛 』

しわがよる ほくろができる 
腰曲がる 頭がはげる 
ひげ白くなる
手は震う 足はよろつく
歯は抜ける 耳は聞こえず
目は疎くなる
見に添うは 頭巾襟巻
双眼鏡 たんぽ おんじゃく
しゅびん 孫の手
聞きたがる 死にともがなる 淋しがる
出しゃばりたがる 世話焼きたがる
くどくなる 気短になる 愚痴になる
心がひがむ 欲深くなる
またしても 同じ話に 子を誉める 
達者自慢に人は嫌がる 仙

老いることをユーモラスに
表現した画と歌仙でして、
老いを悲観するのではなく
ポジティブに捉えているようデス。

仙厓義梵 双鶴画賛

『 双鶴画賛 』

出光佐三氏が入院中に持ち込まれた
佐三氏最後のゴレクションだそうで、
「鶴は千年 亀は万年 我は天年」
との賛が描かれています。

出光美術館 皇居眺め tessai tomioka 90 in museum of art (7)

出光美術館から見える皇居のお濠。

仮に出光佐三氏が
今の時代に生きていたとすれば
きっとインターネットの世界において
激しく孫さんとやり合っている、
そんな気がしないでもありません。

江東区立東雲図書館 shinonometoshokan

さて、コチラが
いつもお世話になっている
江東区東雲図書館デス。

ただ今、借りている本がコチラ。

河岸宏和 外食の裏側を見抜くプロの全スキル教えます。gaishokunouragawawominuku

「外食の裏側」を見抜く
プロの全スキル、教えます。

なるほどな内容デス。

作りたてに敵う料理なしですね。