無印良品の羅針盤。

MUJIがブレない理由はココにあり。


装丁があまりに美しい。
という理由だけで
図書館で借りみてみたのが
冒頭の原研哉氏著書「白」。

タイトルにある通り
原研哉氏が生み出すアートの
根幹と言っても過言ではない
白という色ついての考察が
驚くほどの文章量で
語られているんですが
そこにボクの興味はなし。

興味を引いたのはこの一点。

と、その前に
原 研哉氏と言えば
ご存じ無印良品全体の
アートディレクションを
小池一子氏とともに決定する
Advisory Boardの重鎮デス。

因みに無印良品の他3人の
ボードメンバーがコチラ。

インテリアデザイナー:杉本貴志
プロダクトデザイナー:深澤直人
テキスタイルデザイナー:須藤玲子

ご覧の通り各界を代表する
著名デザイナーばかりで
まさにオールジャパン体制と
言っていいのが無印良品の
アドバイザリーボードなのデス。

恐るべし無印。

で、話をもとに戻して
本書で最も興味をひいたのが
無印のアートディレクションに
羅針盤とも言えるある建築物の
部屋が存在してたこと。

一般的にこれだけ名だたる
大御所ボードメンバーが揃うと
まとまる話もまとまりません。

そこで個人の意見が
大きくぶれることがないように
予め羅針盤のようなモノが
存在していたというわけデス。

恐るべし無印2。

その羅針盤のようなものが
銀閣寺こと慈照寺の敷地内にある
この「東求堂」の中にあります。

それがコレ。

「同仁斎」と名付けられた
日本最古の4畳半の茶室デス。

なんだか見覚えのある
雰囲気の茶室ではありませんか?

それもそのはず
この「同仁斎」は
書院造の先駆けとなった部屋で
室町時代後期から現代まで
500年以上もの間
和室の定番デザインとして
伝承されてきた造りなんデス。

つまり日本人にとって
普遍的な色とデザインの部屋と
言っても過言ではないのですネ。

それ故にこの「同仁斎」の
部屋の中に置いても
違和感を感じない
色やデザインの商品だけが
無印での販売を認められるという
一種の羅針盤になってるのデス。

さて、ボクの羅針盤は何だろな?

★★★☆☆

著者:原 研哉