ピカソの才能、やっと理解できました。
第2次世界大戦のきっかけとなるスペイン内戦(1936-1939年)中にドイツ軍が行った非行「ゲルニカ無差別爆撃」を激しく非難したピカソが、反戦と抵抗のシンボルとして描いた巨大な絵がこの「ゲルニカ」。
もともと1937年に開催されたパリ万国博覧会のスペイン館の目玉作品として描かれたものの、万博終了後に大戦の影響やピカソの意向もあり、長らくニューヨーク近代美術館(MoMA)にて保管され、スペインの民主化がなされた後の1981年、ようやくスペインに返還され、現在はスペイン国立ソフィア王妃芸術センターに所蔵されています。
そんな数奇な運命を辿ったピカソのゲルニカを題材にした小説がこの「暗幕のゲルニカ」。
主人公は、911の同時多発テロで愛する夫を失ったMoMAの日本人キュレーター八神瑤子(架空の人物)、そして、ゲルニカ制作に協力したプロカメラマンであり、ピカソの実在の愛人であったドラ・マールのふたり。
絵を鑑賞しただけではなかなか理解しえなかったピカソですが、主人公のふたりをフィルターに通したことで、ようやくピカソの偉大なる才能を理解できたような気がします。
★★★☆☆
暗幕のゲルニカ
著者:浜田マハ
□□□ 東雲乃呟 □□□□□□□□□□
ピカソの女性遍歴も凄いデス。
詳しくはコチラどうぞ。