先々週の大河ドラマ「いだてん」にて、1964東京五輪のシンボルマークや躍動感あるポスターをデザインした日本グラフィックデザイナー界の草分け的存在、否、もはや狩野派や琳派に匹敵する「亀倉派」といっていいオリジナリティあるグラフィックを生み出した亀倉雄策氏が登場。
ドラマ上での亀倉雄策氏は、主人公・田畑政治より東京五輪のデザイン顧問を依頼されますがそれを断り、大会シンボルマークをつくるためのコンペを提案。自身もそのコンペに参加するつもりでいたところ、すっかり失念。締め切り当日、日本橋のBarローズで呑んでいたところに事務局からの電話でようやく思い出した亀倉氏は、その場で赤鉛筆を借りると、チラシの裏に一気に日の丸を描き、冒頭画像のシンボルマークを完成させたことになってました(苦笑)
実際は日本橋のバーではなく、亀倉氏自ら設立した日本デザインセンターのオフィスで、事務局から電話を受けて慌てたそうですが、すでにプランが出来上がっていて、わずか2時間で仕上げてコンペにぎりぎち間に合ったのが真実だそうデス。
因みに亀倉氏のデザイン料は当時のお金で5万円、版権も大会組織委員会に譲渡していたので、それ以外の収入はなかったんだとか(涙)当時のコンペ選考状況はコチラ。
そして、最もボクの印象に残っている亀倉雄策氏の作品といえばコレ。
1987年から11年間に渡って制作され続けたノエビアのポスター。30年経っても色褪せた雰囲気は微塵も感じられません。
その他年度のグラフィック作品はコチラをどうぞ。広告ポスターにしとくのが勿体ないくらいの素晴らしい作品ばかりデス。
PS.
なお、イラストを担当したのは鶴田流琳派ことグラフィックデザイナーの鶴田一郎氏。
□□□ 東雲乃呟 □□□□□□□□□□
2019.11.10
驚異の一族 驚異の蒐集
ハプスブルク展|600年にわたる帝国コレクションの歴史
ロレンツ・ヘルムシュミット《神聖ローマ皇帝マクシミリアン1世の甲冑》アウクスブルク、1492年頃
もちろん展示されていた絵画も凄かったんですが、この甲冑のカッコ良さが半端なかったデス。