2019 京都の旅 vol.12 太秦広隆寺。

太秦広隆寺 弥勒菩薩

京都最古の寺院デス。


京都での学生時代、300回以上この道を通ってるにも拘わらず、一度も拝観したことがなかった太秦広隆寺。この度、30年以上の時を経て、否、回り道をしてやっとの思いで拝観してまいりました(滝汗)

で、この太秦広隆寺、京都最古の寺院という謂れだけでなく、国宝第1号のナンバリングがされたこんな貴重なお宝も有しているんデス。

太秦広隆寺 弥勒菩薩

弥勒菩薩半跏像こと「宝冠弥勒」。

像高は123.3cm、坐高は84.2cm。親指と薬指で円を作り、頬に軽く当て、思索のポーズを示すお姿は飛鳥時代が生んだ究極の癒し系と言えましょう。とは言え珍しいアカマツ材の一木造ゆえに像自体は朝鮮半島の新羅より伝来した可能性が高いと言われていますが。

因みに宝冠弥勒が有名になったのは、大正末期に写真家・小川晴暘氏が撮影した白黒写真が世に出てから。さらにこの白黒写真を見ただけのドイツの哲学者カール・ヤスパースが「この広隆寺の仏像には、本当に完成され切った人間『実存』の最高の理念が、あますところなく表現され尽くしている。」と評価したことがさらに輪をかけたそうデス。

※弥勒菩薩とは、仏教の最高ランク「仏陀」の地位に現在おられるお釈迦様の次に仏陀の地位につくことが約束されている菩薩のひとつ。

太秦広隆寺 弥勒菩薩

この宝冠弥勒以外にも通称「泣き弥勒」や像高261.5cmの木造阿弥陀如来坐像、像高313.6cmの木造不空羂索観音立像、像高266.0cmの木造千手観音立像、像高113cmの木造十二神将立像といった国宝が合計6体、そのほか20体以上の重要文化財が居並ぶ霊宝殿や講堂は圧巻デス。

以上、京都へ旅した際はぜひ太秦広隆寺への拝観忘れなきように。

 

□□□ 東雲乃呟 □□□□□□□□□□

三鷹天命反転住宅

美術家・荒川修作とマドリン・ギンズが共同して制作した集合住宅。

ナント長生きできるよう、否、死なないようにいろんな仕掛けがされてるマンションだそうデス(驚)