展・神護寺―空海と真言密教のはじまり。

創建1200年記念特別展「神護寺―空海と真言密教のはじまり」

2024.07.24 wed 9:50


まだ参拝したことのない
京都北郊の紅葉で知られる名所

高雄山の神護寺。

和気清麻呂が建立した
高雄山寺を起源とし
唐から帰国した空海が
真言密教の拠点とした寺院である。

今回その創建1200年を記念し
神護寺の寺宝を一堂に会する
展覧会が開催されると聞いてやってきた。

創建1200年記念特別展「神護寺―空海と真言密教のはじまり」

会場はお馴染み
東京国立博物館の平成館だ。

平日の開館40分前に
門の前で並んだだけあって
20番目以内に入場できた。

そして、狩野秀頼筆
《観楓図屏風》をはじめとする
国宝などを見ることなく吹っ飛ばして
最初に鑑賞したのがもちろんこの3作品。

何しろ昨年12/3まで
同じ東京国立博物館で開催されていた
「やまと絵-受け継がれる王朝の美-」にて
この神護寺三像が展示されていたにも拘わらず
見過ごしてしまうという大失態を犯した。

がしかし、、、

捨てる神あれば拾う神あり。

再び神はチャンスを与えてくれた。

神護寺三像・伝源頼朝(足利直義)

伝源頼朝像(足利直義?)

神護寺三像・伝平重盛像(足利尊氏)

伝平重盛像(足利尊氏?)

神護寺三像・伝藤原光能像(足利義詮)

伝藤原光能像(足利義詮?)

で、第一印象といえば
とにかく3作品とも絵がデカイ!

そして、伝源頼朝像がめちゃ綺麗!

鎌倉時代初期どころか
室町初期に描かれてたとしても綺麗
日本肖像画史上の傑作に偽りなしなのだ。

※1979-1980年にかけて修理されている。
※神護寺三像が展示されるのは前期のみ

創建1200年記念特別展「神護寺―空海と真言密教のはじまり」

唯一写真撮影可能だった
普段は神護寺の楼門に安置されてる
二天王立像(平安時代・12世紀)
持国天(右)と増長天(左)

で、国宝「薬師如来立像」や
約230年ぶりの修復を終えた国宝
「両界曼荼羅(高雄曼荼羅)」を鑑賞後
いったん中抜けをして抽選に当たった
シンポジウム「神護寺三像を読み解く」を聴講。

シンポジウム「神護寺三像を読み解く」

東京国立博物館の
古川攝一研究員が登壇し
伝源頼朝像らとする通説と
足利直義像らとする新説を詳しく紹介。

寺伝として遺る《神護寺略記》に
「神護寺の仙洞院(1188年建立)に
後白河院、平重盛、源頼朝
藤原光能、平業房らの肖像があり
それらは藤原隆信の作品である」
との記述があり、それを根拠にされてきた。

しかしながら近年の研究で
三像が藤原隆信の筆でないことは明らかとなった。

よって、藤原隆信の死後
隆信が描いた源頼朝像をもとに
鎌倉中期から末期あたりに模写された?
肖像画である可能性も指摘されていた。

神護寺が宮島新一氏の通説を
頑なにとっている状況下
東京国立博物館の研究員が
それに異論を唱えることは難しく
なんとなく忖度していたような気も。。。笑

ま、真実は神のみぞ知るであるが
源頼朝であれ足利直義であれ
三像の肖像画自体が国宝に値し
三像ともに値段のつけようのない
お宝であることは異論のないところである。

神護寺三像に続いて圧巻だったのは
最後の部屋で鑑賞した《十二神将立像》。

壁に映った影を含めて神々しく
コレらを鑑賞するだけでも
価値のある展覧会だったと思える。

他にも冷泉為恭の描いた
神護寺三像など見所満載である。

後期にもう一度行ってみよっと。

PS.

東京国立博物館のblog
かなり詳しく説明されていてお薦め♪

 

□□□ 東雲乃呟 □□□□□□□

コレはいったい!?笑

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