男と女は誤解して愛し合い、理解して別れる。

甘い生活 島地勝彦

男はいくつになっても
ロマンティックで愚か者。

by 島地勝彦


さて、冒頭タイトルの言葉、

「男と女は誤解して愛し合い、理解して別れる。」

コレ知る人ぞ知る島地勝彦氏の
著書のタイトルなんですが、

もともとこの名言が登場するのは
島地氏が東スポに寄稿していた
連載コラムが最初なんだそうデス。

そして、その島地氏のコラムは
2009年に発刊された冒頭画像の
島地氏の処女作「甘い生活」に
目出度く集約されたってわけデス。

繰り返しますが、本書P52、

「男と女は誤解して愛し合い、理解して別れる。」

古今東西の普遍的な恋愛事情を
端的に表現した素晴らしい
フレーズだなと恐れ入った次第。

で、同じP52に
もう一つ素晴らしき名言を発見。

「燃えるような恋は、ときに友情という灰を残す。」

by アンリ・ド・レニエ

これも格言級の名言かと。

但し、友情だといいのですが、
時として憎しみという灰も(苦笑)

こんな2つの名言が
書かれている章を読むだけでも
お金出す価値があるんじゃないかと。

なお、以前ご紹介した
同じく島地勝彦先生著書の
お洒落極道」、
実は未だ読み終えておりません。

巧遅は拙速に如かずとは
なかなかいかないようでして(汗)

PS.
「甘い生活」のタイトルの由来は
1960年に日本でも公開された
フェデリコ・フェリーニ監督作の
イタリア映画作品のタイトルから
とったものだそうで、

島地氏は、この映画の主人公、
ゴシップ新聞社の記者マルチェロの
自由奔放なライフスタイルに憧れて?
編集者の道を選んだそうデス。

PS2.

昨晩、胆管癌を患っていた
女優の川島なお美さんが
お亡くなりになられました。
心よりご冥福をお祈りいたします。

さて、その川島なお美さんで
思い出されるのはやっぱり
青山学院大学でのカンニング事件。

「ばれちゃった。。。」という
開き直った発言がその後大炎上を
生んで干されてしまうんですが、

37歳でのTVドラマ「失楽園」の主演や
ヘアヌード写真集「WOMAN」の
発売などで大復活。

その後「ワインの女優」の
イメージも見事に作り上げ、
天真爛漫な女優人生を
最期まで歩まれたのかなと。

そんな川島なお美さんを想って、
本日は青山学院の食堂で
カレーを食べながら合掌です。

PS3.

「甘い生活」も佳境に入ってきました。

平泉・中尊寺の僧侶で
歴史小説家だった今東光大僧正が
「冥途までの暇つぶし」と答えた

「人生とは何か?」

という奥深い質問に対して、
その島地氏の回答は、

「恐ろしい冗談の連続である。」

なかなかウィットにとんだ回答で
くすっと笑えたんですが、
よくよく考えてみると、
ひょっとして「結婚とは?」の回答と
間違えてるんとちゃう?かなと。

ところが、同書を読み進めてみると、

65歳で自身の大腸がん手術
66歳で最愛のひとり娘を37歳でガンで失う
67歳で自身の心臓冠動脈バイパス手術

以上のようにとんでもない試練が
続く時代があったそうで、
どうやらそんな悲劇から少しでも
気を紛らわせたいという想いから
「恐ろしい冗談の連続である。」が
生まれたんではないかと。

その後、幸いにも目立った病歴なく
74歳を迎えた島地氏の今の目標は、
死ぬまで酒と葉巻を止めなかった
英ウィンストン・チャーチル元首相の
90歳の寿命を、1歳上回った91歳で
天寿を全うすることだそうデス。

あの世でチャーチル元首相に

「閣下と同じように
シャンパンも浴びるほど飲み、
葉巻もケツからヤニが出るほど愉しみ、
歴史書を濫読し、それでもあなたより
1年長生きして参りました。」

と自慢してやりたいそうデス。

でも、91歳と云わず、
お亡くなりになった娘さんの分まで
もっと長生きしていただき、
我々読者に勇気を与え続けて欲しいと
心から願う次第デス。

島地先生、いつまでもお元気で。