世にも美しい醜い小説。
1964年、開高健が
朝日新聞特派員として
自らベトナム戦争へ赴き、
カメラマン秋元啓一とともに
南ベトナム政府軍に従軍。
※前線に立つ前の開高と秋元
その際、
開高と秋元の二人が
身命を賭して体験した
最前線の醜怪で凄惨な光景を
開高健は日本文学史上
最も美しいとも言われる
レトリックを用いて
逆説的に表現することで
人間の儚さや哀れさを
一層際立させた珠玉の名作、
それがこの『輝ける闇』。
※前線で死を覚悟した開高健
ロバート・キャパの名著
「ちょっとピンボケ」と合わせて
読まれることお薦めします。
★★★★☆
輝ける闇
著者:開高健
PS.
因みに開高と秋元の二人は
この戦争で生き残ったことが縁で
無二の親友となります。
がしかし、
秋元はその後、
47歳の若さで癌に倒れ、
その葬式で開高が読んだ弔辞が
神レベルに素晴らしかったとか(涙)
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