僅か1%の新規顧客獲得のために作った新しい機能が、20%の優良顧客を失うこともあるのだということを忘れてはならない。
東雲乃風
さて、今年1月にウォシュレットのピクトグラム(絵文字)が、ご覧のような形に標準化されたそうデス。日本のウォシュレットに慣れていない外国人観光客にも操作されやすいようにとの配慮だそうデス。
ところが、今度は日本人の高齢者や子供たちが水を流す絵文字(左上の渦巻アイコン)が分からずに、そのまま大便を放置してしまう事象が多発してるそうデス(苦笑)トイレの蓋が自動で上がったり下がったりする時代ですから、水も自動で流れてくれると思っちゃってるかもしれませんね。絵文字に慣れるまでもうしばらく我慢するしかないってとこでしょうか。
但し、これ以上機能を豊富にして絵文字を追加するのだけはホント止めてほしいなと。ボクからすれば蓋の上げ下げも、温風乾燥の機能も不要デス。日本のメーカーはTVやDVDのリモコンボタン同様、多分に余計なおもてなしをしてガラパゴス化してしまう傾向にありますので、その辺だけはよく考えて欲しいところデス。
なお、温風乾燥の機能はトイレットペーパーをある事情で使えない方たちのための必須機能だそうなので、もちろん取り除くことはできません。
ご覧のGoogleの検索サイトをぜひ見習って欲しいところデス。
以上、現場からのレポートでした(笑)
□□□ 東雲乃本 □□□□□□□□□□
さて、村上春樹と言えば
その昔「ノルウェイの森」が
世界的大ベストセラーになりました。
タイトルの由来は
もちろん冒頭ビートルズの曲
“Norwegian Wood”デス。
がしかし
このタイトルの翻訳は本当に
「ノルウェイの森」でよかったんでしょうか?
以下、実際の歌詞デス。
I once had a girl
or should I say she once had me
She showed me her room
Isn’t it good, Norwegian wood
訳してみると、
かつて僕には彼女がいた。
って言うか、僕が彼女に
遊ばれてただけかもしれないけど。
彼女は僕に自分の部屋を見せてくれた。
とても素敵じゃないか
ノルウェーの森は。
如何でしょ?
お部屋の中の話なのに
「ノルウェイの森」ではなんか変。
やっぱり「ノルウェイ産の家具」とか
「ノルウェイ産の木材」のほうが
意味がしっくりくるような(笑)
当時の日本のレコード会社の
担当だった高嶋弘之氏も
後に意味を間違えたと語っていたそうな。
村上春樹さんも執筆してた時は
「ノルウェイの森」だと
疑ってなかったそうな。
そんなわけで
村上春樹の「ノルウェイの森」は
実は勘違いから生まれた
傑作だったのかもしれませんね。
あーこりゃこりゃ。
PS.
BRUTUS 2021年11月1日号
特集 村上春樹 下 「聴く。観る。集める。食べる。飲む。」編で、Norwegian woodの訳について春樹さんが見事に看破してました。
確かにこの曲の中で主人公がたぶん火を付けちゃうのは、ノルウェイ製の家具です。でももし「ノルウェイの家具」と邦題がついていたら、たぶん誰もそんな曲に心惹かれないですよね。ジョン・レノンがこの曲に”Norwegian Wood”というタイトルをつけたとき、そこにはいろんな意味が重層的に含まれていたと思うんです。詩、ポエムというのはもともとそういうものだから。だから「ノルウェイの森」という日本語のタイトルは正しくはないかもしれないけど、決して誤訳とはいえない、というのが僕の見解です。
お 見 事 。