単なるアイドルの恋愛映画じゃありませんぞ。
川栄李奈ちゃん初主演、そして惜しくも大杉蓮さんの遺作となってしまった映画『恋のしずく』を舞台挨拶付きで鑑賞してきた。
映画の舞台は東広島市の西条。
そう。伏見、灘と並ぶ日本三大酒処のひとつ、白壁とレンガ、そして煙突で有名な西条だ。
とくれば、西条のとある酒蔵で起きた日本酒にまつわる物語であることは想像に難くないはず。酒好きにはたまらない世界感が展開、否、醸造されている。
お酒と言えば、ビールやワイン、ウィスキーが世界的に大きなシェアを占めているが、日本酒もどうしてどうして。原料となる大切に育てられたお米、趣のある歴史ある工場、手間が掛けられた複雑な仕込み、深みのある味わい、世界的なお酒に決して劣ることのない個性を持っていることは本作を見れば明らか。
遠くない将来、日本酒が世界じゅうで当たり前のように呑まれる日がきっと来るはず、そんな光景が思い浮かぶような素敵作品だった。
そして、監督の瀬木さんはボクの出身高校の2年先輩、エグゼクティブプロデューサーを務めた中西氏は同校の同級生。これまた縁のある人たちによって作り上げられた作品でもあった。
近々この川栄ちゃんの笑顔を思い浮かべながら、きっと西条の街にボクは立っているだろう。
酒まつりの日にもちろん足元は千鳥足で。