なぜ龍安寺の石庭は美しいのか?

そこに石があるからじゃありません。


さて、かれこれ2年前の2017年11月、ボクが初めて龍安寺に参拝したときのこと。

この石庭の縁側に座って心安らぐこの美しい石庭をうっとりとした気持ちで眺めていると、どやどやと男子大学生たち数人が方丈に上がってきました。

で、彼らがこの石庭を見て、いきなり発した言葉が・・・・・

なんや全然大したことあれへんやん。

Σ(゜д゜;) ヌオォ!?

実は、龍安寺の石庭がこれほど有名になったのは、1975年に龍安寺を訪れた英国女王様のエリザベスⅡ世がこの石庭を大絶賛したことがきっかけ。それ以前は石庭よりも同じ境内にある鏡容池のほうが有名だったとか。

つまり、「なぜ龍安寺の石庭は美しいのか?」

その事実上の答えは、エリザベスⅡ世という世界的権威ある人物が誉め讃えたことをメディアが一斉報道し、龍安寺の石庭は素晴らしい、美しいという暗示が刷り込まれ、群集心理みたいなものが働いただけなのかもしれません。

そう考えると、男子学生たちの発した言葉は、単に経験や思慮がなかったわけではなく、権威という余計なフィルターがかかってない純粋な目で見たからであって、本来軽蔑されるべきは安易に権威に寄り掛かってしまう我々大人なのかもしれません。

自分なりの審美眼を養って、蘊蓄に頼らない観察力や想像力をもって鑑賞できるようにしなければデス。

因みに京都には龍安寺の石庭に匹敵する、もしくはそれ以上かもしれない心に響く石庭が沢山存在してますヨ。

 

□□□ 東雲乃呟 □□□□□□□□□□

本日の訪問予定は以下の通り。

広隆寺 
仁和寺
妙心寺
退蔵院
桂春院
等持院
龍安寺

最初の広隆寺では
国宝第1号の宝冠弥勒を。

仁和寺においては
観音堂 堂内障壁画及び
仏像・全三十三体を。

等持院では血天井を。

兎にも角にも修行僧は大変デス。