芸術と歴史の秋。
東京国立博物館の本館と平成館の裏庭には九条館や六窓庵、春草廬といった歴史的建造物がひっそり移築されてるんですが、その中でも江戸中期の天才絵師・円山応挙の障壁画と伝わる墨画が室内の至る所に描かれている応挙館は見逃せません。ハイ、絶対見逃せません。
本館裏にある和風庭園。
外観は軒が深い瓦ぶきの木造平屋建て。
襖にも応挙!
床の間や床脇にも応挙!
どこまでも応挙!
応挙のないのは廊下だけ!?
さて、この応挙館、もともとは今の愛知県海部郡大治町にあった日本最古の眼科「明眼院」の建物だったそうですが、応挙はその明眼院にて眼の治療をしてもらっていたらしく、そのお礼として揮毫したと伝えられています。応挙さん粋なことしなはりますネ。
そして、その明眼院の建物を買い取って品川の御殿山に茶室として移築したのが、三井物産創業者の益田孝翁。その益田翁と言えば、現在の価値で数十億と言われた幻の国宝といえる「佐竹三十六歌仙絵巻」の海外流出を防ぐため、絵巻を37分割してオークションにかけたという情け容赦ない武勇伝をお持ちの方なんですが、その歴史的オークションが開催されたのもこの応挙館であったそうデス。
□□□ 東雲乃呟 □□□□□□□
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