映・drive my car。

ドライブ・マイ・カー インターナショナル版

ドライブ・マイ・カー インターナショナル版


原作を2度読んでからの映画鑑賞。

2016年に刊行された
村上春樹の短編集
女のいない男たち」に
所収された6作品のうちの1作が
この「ドライブ・マイ・カー」。

2017年に初めて読んだとき
こんなふうにストーリーを
掻い摘んで当ブログに書いていた。

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◆ドライブ・マイ・カー

主人公は舞台俳優の家福。

家福が49歳のとき
女優である愛する妻を
不幸にも病気で亡くした。

しかし、、、

決して夫婦仲が
悪かったわけでもないのに
妻は生前4人の男と不倫関係にあり
家福もその事実を密かに掴んでいた。

そこで家福は
妻の不倫理由を
どうしても知りたく
妻が亡くなる直前まで
不倫関係にあったと思われる
妻の共演者であった若手俳優
高槻耕史にコンタクトを取って
その手掛かりを探ろうとするのだった。

果たしてその真相とは・・・

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このミステリーちっくな
短編小説を大きく引き伸ばし
さらに「女のいない男たち」に
収録された他の短編小説も
重層的に自然に組み込まれて
実写映像化したのが本作品となる。

村上春樹原作らしく
官能的なシーンも
ミルフィーユのように
折り重ねられた展開も
伏線を回収しない結末も
そのまんま踏襲して
哲学的に難解な物語に
仕上がってるんだけど
コレはコレで全然アリだと思う。

但し、村上作品を
相当読みこなしてないと
この地味でアンニュイな
空気感は理解しにくいと思うし
エンタメな要素は皆無である。

にも拘わらず
米国アカデミー賞で
4部門にノミネートされたことは
本当に不思議でならない。

コチラでGMを務めた久保田修氏が
ちらっと理由を語ってはいるが
癒しやセラピー効果などでは
とても説明がつかない。

他にもその理由を述べた
映画評論家のサイトも参照したが
納得できる理由は見つからなかった。

そんなわけで
また何年かあとに
女のいない男たち」を再読した上
もう一度本編を再鑑賞したいと思う。

2時間58分は長かったけど

人 生 は 遥 か に 長 い 。

 

□□□ 東雲乃呟 □□□□□□□

美・横文字。