美 は 乱 調 に あ り 。

美は乱調にあり 瀬戸内 寂聴

あまりに面白くてハマってます。


先日こそっとご紹介した
大杉栄のエッセイ『生の拡充』。

その『生の拡充』に

美はただ乱調にある。
階調は偽りである。
真はただ乱調にある。

という知る人ぞ知る
名文があることを書きましたが、
イマイチこの言葉の真理を
理解することが出来なかった為、

かの瀬戸内寂聴先生が
タイトルに引用した著書
『美は乱調にあり』に頼って
理解を深めようとした次第デス。

本書は主に
大杉栄の内縁の妻であり、
あの平塚らいてうが創刊した
「青鞜」の2代目編集長であった
伊藤野枝についての生い立ちが
書かれているんですが、

彼女の恋愛遍歴も含めた
生々しい情事の一部始終までもが
描写されているんデス。

時代の違う瀬戸内寂聴先生が
何故こんなに詳しく知ってるの?
と不思議に思っていたところ、

「青鞜」の当時編集者だった
伊藤野枝が自分の情事の一切を
なんら恥じらうことなく、
発表していたと知って驚愕。

またそれは野枝だけでなく、
編集長の平塚らいてうをはじめ
他の青鞜編集者までもが同様に
自分をネタにして売っていた
というから2度びっくりデス。

そして、

彼女たちの
自由奔放すぎる情事について
新聞社や他の出版社までもが
良かれ悪しかれ批評するなど、
今でいう「炎上商法」に
発展していたというから
3度びっくりデス。

大正時代と言えば
15年ほどの短い時代でしたが、
当時を生きた日本人の生き様は
男子女子に限らず相当に
濃厚だったようですネ(苦笑)

美は乱調にあり
★★★☆☆
著者:瀬戸内寂聴