なぜゴッホは貧乏で、ピカソは金持ちだったのか?

なぜゴッホは貧乏で、ピカソは金持ちだったのか? 山口 揚平

逆に言えば・・・なぜゴッホは死後、有名になったのか?


★★★☆☆
なぜゴッホは貧乏で、ピカソは金持ちだったのか?
著者:山口 揚平

最初に書かれてる部分がキモな書デス。

要するにピカソはあらかじめ自分の絵にストーリー性を持たせて描き、そのストーリーを画商たちにプレゼンすることで、絵の価格を吊り上げることができた。

対してゴッホは個性的な絵ではあったものの、感性だけで描かれていたため画商たちに響くストーリーを作りだせなかった。

 

では、どうしてゴッホの絵は死後にこれほど評価されるようになったのか?

この問いへの回答は、あくまでボク個人の推測の域を超えないんですが、、、

 

「生存中に1枚しか売れなかった天才画家」

 

というキャッチフレーズが独り歩きしていったんではないかと。

そもそもの発端はゴッホの良き理解者で支援をしていた弟・テオがゴッホの死後1年経たずして亡くなり、ゴッホの絵を相続することになったテオの妻・ヨーが、アンリ・マティスなどの協力をえて、ゴッホの宣伝活動をしたことが功を奏したと言われてますが、そこに以上のキャッチフレーズが大きな尾びれとしてついたんではないかと。

モナリザが世界一有名な絵画である理由。でも書きましたが、誰によって絶賛されたかに加えて、ストーリーやキャッチフレーズって商品価値やブランド価値を勝手に高めてくれる伝播ツールにもなりえるってことですネ。

 

□□□ 東雲乃呟 □□□□□□□□□□

糖質制限の真実 日本人を救う革命的食事法ロカボのすべて (幻冬舎新書)

★★★☆☆
糖質制限の真実 日本人を救う革命的食事法ロカボのすべて
著者:北里大学北里研究所病院 糖尿病センター長 山田悟

糖質は人間の運動エネルギーになくてはならない栄養素だけど、その摂取の仕方をひとつ間違うと毒になる恐れがあるとのこと。

その毒とは食高高血糖、いわゆる血糖値スパイクのことですネ。

健康診断での血糖値がいくら基準値内であっても、すきっ腹に甘いジュースをごくごく飲んだり、食事の最初にいきなり炭水化物を食べるなんてことをすると、血管内の血糖値が急激に上がり、全身の血管にダメージを与えることはコチラで報告した通りデス。

で、本書で勉強になったことがもう1点。

油、いわゆる脂質の摂りすぎはコレステロールと同様、悪とされてきましたが、2015年に改訂された厚生労働省の食事摂取基準よりどちらも制限がなくなったとのこと。

魚、植物、牛、豚、鶏などのどの脂質が日本人に最適であるか、その摂取バランスに関してはまだ詳細なエビデンスがででないようですが、とりあえず脂質は悪から善に180度転換された模様デス。

特に魚に含まれているDHAとEPAは間違いなく良質な脂質であると推奨されてました。

サバ缶万歳(笑)