了・利休遺偈。

利休遺偈

利休遺偈 井ノ部康之 (著)


はぁ、この著書を
読み始めたのが2年前
今さらながらやっと読了(汗)

表千家中興の祖と称される
七代目・如心斎を主人公に添え
長く行方不明となっていた
表千家の至宝《利休遺偈》を
探し求める史実をもとにした時代小説。

表千家6代目・覚々斎
裏千家6代目・六閑斎
裏千家7代目・竺叟
裏千家8代目・一燈
江戸千家の祖・川上不白
冬木屋・上田小平次など
実在の人物が多数登場。

利休遺偈とは?

千家の祖・千利休が
豊臣秀吉より切腹を命じられ
割腹する前日に遺した
利休自筆の辞世の書のこと。

人生七十 力囲希咄 吾這宝剱 祖仏共殺 提ル我得具足の一太刀 今此時そ天に抛

じんせいしちじゅう りきいきとつ わがこのほうけん そぶつともにころす ひっさぐる わがえぐそく ひとつたち いまこのときぞ てんになげうつ

そして、終盤
冬木屋上田小平次と
川上不白こと宋雪との
この歌の駆け引きに引き込まれた。

小平次:
炭火冷え 今宵の湯 相整わず

宋雪:
こちより送る 檜扇の風

表千家に残る史実として
江戸深川の豪商・冬木家の手に
渡っていた《利休遺偈》を
千家伝来の楽茶碗「北野黒」と
古田織部から利休に宛てた消息
「武蔵鐙の文」を差し出すことで
確かに如心斎が手元に戻したそうだ。

以上、読めば分かる(笑)

 

□□□ 東雲乃呟 □□□□□□□

靴が尖がってるねえ(笑)