『101年目のロバート・キャパ』誰もがボブに憧れた。in 東京都写真美術館

『101年目のロバート・キャパ』誰もがボブに憧れた。Robert Capa (1)

2014年4月12日(土)12:00


ここで2枚の写真を撮らせてくれたら、
数千語の言葉より多くのことを表現できるのに。

ー ロバート・キャパ

先日コチラの記事でご紹介しました
孤高の戦場カメラマンこと
ロバート・キャパの写真展示会
『101年目のロバート・キャパ』を
恵比寿にある東京都写真美術館にて
ようやく観賞して参りました。

『101年目のロバート・キャパ』東京都写真美術館 Robert Capa (2)

絵画と違って写真の展示会は
かなりマイナーで人はいないかも
しかも昔の戦場カメラマンだし、
とも思っていましたが

予想に反して常に会場内には
100人以上の観賞者がいる
賑わった展示会でございました。

残念ながら展示会場内は
撮影禁止でしたので、
屋外にあった大パネルの写真から。

『101年目のロバート・キャパ』東京都写真美術館 Robert Capa (4)

1944年4月オマハ・ビーチにて

この海辺を兵士が匍匐前進する写真は
第二次世界大戦における
連合軍の逆転の契機となった
ノルマンディー上陸作戦の際に
キャパが撮影した写真デス。

このノルマンディー上陸作戦は
連合軍、ドイツ軍の両軍合わせて
戦傷戦死者24,000人規模となる
ヨーロッパ戦線最大の死傷者を
出した戦争史に残る戦いとして
知られているんですが、

当時キャパは最も命の危険が及ぶ
上陸部隊の第一陣となる最前線の
米軍第1歩兵師団第16連隊第2大隊
E中隊に自ら選んで従軍し、

この激戦地のオマハ・ビーチにて
連合軍とドイツ軍が入り乱れる中、
命からがら100枚以上の写真撮影を
奇跡的に成功させたんだそうです。

しかし、そのフィルムを現像した
暗室助手のデニス・バンクスが
あまりに興奮しすぎた為か、
そのフィルムのほとんどを台無しに
してしまい、結局残った写真は
ブレブレの11枚だったとか(涙)

これが後に彼の写真集となる
『ちょっとピンぼけ』のタイトルに
ユーモラスに反映され、
その著書の中の貴重な1枚が
このブレれた写真てなわけデス。

因みに当時の報道の編集部では
そのぶれぶれになった写真に都合良く
こんなキャプションをつけたそう。

「その時、キャパの手は震えていた」

『101年目のロバート・キャパ』東京都写真美術館 Robert Capa (5)

ま、そんな感じでたった1枚の写真に
たくさんのドラマを映し出した
希有な写真家ロバート・キャパ。

この機会にぜひぜひ彼の生き様を
体験なさってみては如何でしょうか。

『101年目のロバート・キャパ』
誰もがボブに憧れた。

会期:2014年3月22日(土)-5月11日(日)
会場:東京都写真美術館 地下1階展示室
東京都目黒区1-13-3(恵比寿ガーデンプレイス内)
開館時間:10時ー18時(木・金は20時まで)
※入館は閉館の30分前まで

詳細はコチラをどうぞ。

『101年目のロバート・キャパ』東京都写真美術館 Robert Capa (3)

因みにキャパの写真の隣に
掲載されていた大パネルの写真が
フランスの報道写真家であった
ロベール・ドアノーが撮影した
「パリ市庁舎前のキス」(1950年)。

ドアノーが街中で観察している時、
写真の恋人たちがキスをしていて、
それを見ていたドアノーが2人に
もう一度キスをして欲しいと頼んで
撮影されたのがこの1枚だとか。

さすがおフランスでごじゃります。

※実はこのキスは演出だったとか。
 その詳細はコチラをどうぞ。

ガストロノミー ジョエル・ロブション (Joel Robuchon)ebisu garden place Joel Robuchon

因みに東京都写真美術館は
恵比寿ガーデンプレース内にある
ジョエル・ロブションのレストラン
近くにありますよ。

この超高級レストランは夢の中で
一度だけ入ったことあります(笑)