レザー製品の弱点も時に自前コバ処理で克服デス。

wildswans (4) WILD SWANS

無敵のワイルドスワンズにも弱点が。


冒頭画像のワイルドスワンズは
もうすぐ丸4年目を迎える
サドルプルアップレザー製の
名刺入れ「ジェネラル」。

元来名刺入れにも関わらず、
余計なカードが満載な上に
時と場合によっては掟破りの
ケツポケに晒される始末(汗)
常に満身創痍の状態デス。

特に元々コバ処理されていない
折り曲げ部分は環境が最も過酷。

頑強なサドルレザーとは言え、
放置しておくと擦り切れて、
コチラのヴィトンの財布のように
後で泣きを見ることに。

そこで、ワイルドスワンズの
弱点とも言える折り曲げ部分を
見事にカバーしてくれるのが
ボク得意の「コバ塗り」デス。

以前にもコチラ
詳しくご紹介しましたよね。

コバ塗り バスコ basco (2)

用意するのは、
右がサウンドナイロン、
手前の白いのが目止め液、
奥が黒色のコバ塗り液デス。

どちらもバスコブランド。

wildswans (1) WILD SWANS

まずは画のように
半開きになった状態で、
サウンドナイロンに
目止め液を少量塗って、
折り曲げ部分に塗布します。

※目止め液がない場合、
トコノールを使用してもOK。

また、サウンドナイロンなしで、
ダイレクトに付けてもOKデス。

wildswans (2) WILD SWANS

乾くまで20分ほど放置。

目止め液やトコノールを
塗布しておくことで、
コバ液が乗りやすくなります。

wildswans (3) WILD SWANS

で、目止め液が乾いたら、
黒のコバ液を塗布してやります。

あとは乾かすだけで完了デス。

wildswans (5) WILD SWANS

ご覧の通り、折り曲げ部分は
完全防御された状態になります。

但し、使用状況にもよりますが、
半年から1年程度経過すると、
再びコバ液が擦り切れたり、
剥がれたりする可能性もあります。

なので、しかっり目を配って、
再びコバが擦り切れてきたら、
また丁寧に塗ってあげて下さいネ。

天下のワイルドスワンズと言えど、
メインテナンスあっての100年デス。

PS.

但し、折り曲げ部分は、
へり返し(菊寄せ)仕様ではなく、
革の断面をそのまま活かした
「切れ目仕上げ」であることが
コバ処理の条件となります。

「切れ目仕上げ」とは、
レザーの端が切りっぱなしに
なっている仕上げのことデス。

また、目止め液とコバ液ですが、
3年前のものが使えましたので、
割と液自体にも耐久性があるようデス。