燃 え よ 剣 。

司馬遼太郎「燃えよ剣」読了。


主人公はもちろん新選組・鬼の副長こと土方歳三。

ラストサムライと呼ばれる幕末の志士は数多く存在するが、やはりこの土方歳三を抜きには語れないだろう。

計らずも時代に抗うこととなった近藤勇と土方歳三が率いた新選組は、江戸幕府の終焉とともに時代の徒花として散華した。

戊辰最期となる箱館の地に至るまで、愛刀・和泉守兼定を抜いて新政府軍と対峙した土方歳三のサムライ魂はもはや日本人にはひとかけらも残っていない精神かもしれない。

もしいつか大河ドラマで再び新選組が演じられる機会があれば、ぜひディーンフジオカ、彼に土方歳三をやってもらいたいと思うがどうだろうか。

土方歳三辞世の句をふたつ。

「よしや身は蝦夷が島辺に朽ちぬとも魂は東の君やまもらむ」

現代訳:遠い蝦夷の地で命を落としたとしても、俺の魂は将軍を守っていることだろう。

「鉾とりて月見るごとにおもふ哉 あすはかばねの上に照かと」

現代訳:鉾を手に取って月を見るたびに思う。明日は俺の屍の上に照るのだろうなと。

因みに土方歳三の現存する写真は、冒頭の座った全身洋装画像とこの半身洋装画像の2種類だけだ。

どちらの写真も箱館にて写真家・田本研造が撮影したとされる。

なお、土方の洋装は外国人譲りなのか、よく観察するとかなり大きめに作られていることが分かると思う。

★★★★☆
燃えよ剣
著者:司馬遼太郎

 

□□□ 東雲乃呟 □□□□□□□□□□

今日か明日
新選組の壬生屯所だった
八木家にお邪魔する予定デス。

昨年入所できなかったんで。